新作アプリ『うさぎとぷーぷベビー』をリリースしたので、それにまつわる体験と、久しぶりのブログなので近況について。 なお、本記事の作文にはAIを一切利用していないので、AIスロップに疲れてしまった人も安心して読んでいただきたい。
大変ご無沙汰してしまった。なんと1.5年ぶりのブログである。
理由はというと、まずAmazonに謎の永久BANを食らって、ささやかなおこづかいを剥奪されて心が折れた。いたって真面目に売上に貢献してきたというのに、どうして…?
加えて、AIの性能の向上がすさまじく、情報源のことなんてますます気にしない世の中になってきたことも大きい。有益情報を書いてもAIの養分になるだけだと思ったら、ブログを書く気なんかすっかり失せてしまって、そのまま幾星霜となった。
話を戻して、8月21日にリリースした『うさぎとぷーぷベビー』について。このアプリは、今年1月にリリースした『うさぎとぷーぷ』のスピンオフ作品だ。本編のドット絵うさぎを極限まで小さくして、もっと気軽に楽しめるようシンプルに仕上げた一品となっている。
『うさぎとぷーぷ』本編の開発の合間にふと、ドット絵うさぎをどこまで小さくできるのかが気になって、試しに描いてみたのがはじまりだ。

この、うさぎらしさを損なわないまま、立ち耳と垂れ耳が描き分けられる限界のサイズを攻める感じ…ひりつく!!
特に9x9ドットをすっかり気に入ってしまい、筆が止まらなくなって何枚も描いているうちに、「これだけ描き溜めたらもうアプリになるんじゃないか?」と思ってしまったのである。この小さくて完璧なドット絵うさぎを、早くデスクトップで走らせてみたい!

本編でやりたいこともまだまだたくさんあるのだが、昨今はAIが優秀だし、そう時間もかけずに作れるのではないかと見込んで手をつけはじめた。
本編はゲームエンジンにGodotを採用していたので、本作もそれに追従。GDScriptで書かれた本編のコードベースを参考に、今回はC#へ書き直しながら進めてもらった1。
結果、想像を超えた開発速度が出て驚いた。プログラミング言語がまったく異なるというのに、ほとんどつまずくことなく、片手間半日で共通部分の移植が完了。コードの品質も問題なし。アプリ全体の基盤はさらに数日を費やして完成した。とんでもない時代になったもんだ。
…と、ここまでは順調だったのだが、ここからが長かった。
ドット絵はもちろん自分で描きたい。全90種類弱のうさぎのモーションは計400フレームほどになり、当たり前だが相応に時間がかかった。

ゲームバランスの調整にも時間がかかった。AIに伝わる指標を用意することで自動で調整させる取り組みもあるようだが、個人開発規模にはオーバースペックだろう。
そして、いちばん重かったのは広報だ。XやInstagramの更新を日々継続して、関心を集め続ける活動は本当に骨が折れる。『うさぎとぷーぷ』のユーザー層は1:2の割合で海外が多いのだが、これは日英両言語で情報発信している成果が出ていると思われる。それにしても大変なのだ。
リリースが近づくと、PVやプレスリリース、プレスキットの制作にも時間と精神を消耗する。シンプルで手軽というアプリの特徴もあってか、今回は運悪くどこにも取り上げてもらえず凹んだが、本編のときにはメディアが取り上げてくれたおかげで、普段届かない人々へリーチすることができた。結果はどうあれ、少しでも可能性を広げるためにやっておくべきだろう。
そんなこんなで、当初片手間2週間くらいで終わるだろうと楽観的に見積もっていたものが、蓋を開けてみればがっつり1ヶ月超かかってしまった。見込まれるメリットに対して労力をかけすぎたので反省している…。
「AIを使えば一瞬で動くものができる。人類オワタ!」みたいな話はX/Twitterで無限に流れてくる。本作も、基礎が動くようになる段階までは一瞬だった。 ただ、そこから他人がお金を払って満足してくれる品質まで持っていくのは変わらず大変だし、何より人に届けるというところが一番苦労するのだということを再認識した。
このままAIが発展していったら、これらの作業もいくらか楽になるのだろうか?競合も等しく強くなるのだから、そんなことにはならないだろうな。
『うさぎとぷーぷベビー』は、国内向けはBOOTHにて好評配信中。本編『うさぎとぷーぷ』も併せてよろしくお願いします!!
最後に、なぜまたブログを書く気になったのかについて記しておく。上で述べたように、AIの養分になってしまうにも関わらず。
すでに20代の半数は、調べものをAIで済ませるそうである。この傾向は今後ますます顕著になっていくだろう。これまでと同じようなノリで、単なる技術情報ブログをやっていてはそれこそAIの養分になってしまう。
ではAIに代替できないものは何だろうかというと、生身の身体を担いで生きてきた経験の積み重ね、つまり人生そのものだろうと考えた。
自分は何を考え、何を好み、何を選び、何を為して生きてきたのか。その執着の積み重ねがやがて厚みを持ち、単なる情報に止まらない共感や信頼という形の価値になるのではないか。
持っている執着は人それぞれ。自分は昔から、シンプルで美しく、触れて楽しいものが好きだ。それと、うさぎ。

というわけで、久しぶりのブログは近況報告も兼ねた、アプリ開発・リリース体験のお話でした。人力の作文なのに滅茶苦茶長くなってしまった。文章を書くのも好きなのだ。
GodotにおけるC#の採用にはずっと興味を持っていたので、今回は実験も兼ねて言語を変えてみた。この話はまた別の機会にまとめたい。 ↩︎