ソフトウェアエンジニア、家を建てる

2022-05-30

こんにちは、ソフトウェアエンジニアが家を建てる話が大好き人間です。

これまでは他人事として記事を楽しんできたわけですが、とうとう自分も家を建てることになりましたので、同志のために記録を残します。

ちなみに、ちょうど同じ時期に家を検討することとなったKuniwak氏と協力しながら進めています。彼の記事も併せてどうぞ。

目次

とにもかくにもライフプラン

賃貸にせよ持ち家にせよ、ライフプラン(≒人生とそれに伴うお金の計画)のシミュレーションをやっておくのが本当におすすめで、これは早ければ早いほどよいです。うちのケースでは、

  • 想像以上に老後がきつく、舵取りを間違えるとすぐ破産する
  • コストだけをみるならば、70代あたりが賃貸と持ち家の損益分岐点になる(※年齢などの条件により異なるけれども)

といった知見が得られました。思い込みは怖いですね。

ライフプランについては、自分の場合はハウスメーカーが紹介してくれたライフプランナーに診断してもらいましたが、そのあとセカンドオピニオンとして、スーモカウンターを利用してオンラインでも診てもらいました(無料1)。

ライフプランシミュレーターを内製する

そして、それらの診断結果をモデルケースとして、ライフプランシミュレーターを内製しました。それほど複雑な計算は必要ないためGoogle Sheetsを利用しています。

内製のライフプランシミュレーター(数値はダミーですが一応ぼかし)

ちなみに、時間軸は縦方向にしておくほうが、視点の動きが少なくなって見やすいうえ、各種データとの連携も取りやすくなるのでおすすめです2

支出については、プランの精度を高めるためにカテゴリーで細分化して検証します。既成の家計簿をいくつか眺めてみるとわかりますが、支出の分類方法は先人によって研究され尽くしているのか、それほど差がありません。適当なものを土台に、自身の人生に合ったカスタマイズを加えるとよいでしょう。

支出のカテゴリー例

重要な指標はグラフで可視化

数値が揃えばグラフが作れます。年ごとの収支や貯蓄はライフプランを見る上で重要な指標となるので、ライフプランナーが提示してくれる資料を参考に可視化しました。

重要指標の可視化例(左:収支、右:貯蓄)

ライフプランナーはプロですが、顧客の人生の責任を負ってくれるわけではありません。提示してくれた結果の数値だけをブラックボックス的に信頼するのは危険です。実際のところ、内製したことで発覚した計算ミスや想定違いがそこそこありました。

シミュレーターを内製するメリットはたくさん挙げられますが、内製の過程で数値の根拠を理解することになるので、自然と人生設計が自分ごとになったのが一番の収穫だったのかもしれません。

家計簿と連携して高速にPDCAを回す

ライフプランは作りっぱなしでは意味がありません。計画どおりに進んでいるかどうか、定期的な確認(Check)と見直し(Action)が重要です。

我が家は家計簿もGoogle Sheetsで管理しています。すべての支出はMoney Forwardで管理され、月々のデータはCSV形式で家計簿にインポートできるようになっているのですが、この家計簿に手を加え、月毎にライフプランとの比較ができる仕組みを整えました。

家計簿とライフプランとの比較(月次)

さいきんの家計簿サービスは高機能なので、こんな面倒なことなんかせずに収支のすべてをサービス側で管理してもらう…という選択肢もあるとは思います。

しかしながら、家計簿をつけ続ける数十年という時間の長さを考えると、一企業によって提供される機能特化のサービスにすべてを依存するのは不安です。汎用的な表計算機能の上に本丸を構え、サービスとの境界はCSVで薄く接続するほうが、時代の変化に柔軟に対応していけるのではないかと判断しました3

住宅ローンについて学ぶ

ライフプランに欠かせないのが住宅ローン。どこで借りればよい?借りる額の目安は?変動金利と固定金利はどちらを選ぶべきか?元利均等/元金均等って何?…わからないことだらけです。

これらの疑問を解消するにあたり、千日太郎氏の書籍がたいへん参考になりました。自分はお金の話が大の苦手で、氏の本がなければ何も決断できず、心が折れていたかもしれません…。

まずは『家を買うときに「お金で損したくない人」が読む本』を読んで、住宅ローンを中心とした周辺の基礎知識を学びました。

それでも住宅ローンを借りる直前になって不安が募ったため、続編である『住宅ローンで「絶対に損したくない人」が読む本』を読んで仕上げました。

新築 /中古?マンション/戸建て?建売/注文住宅?

さて、ひとことで「家を買う」といってもさまざまな選択肢があります。新築/中古、マンション/戸建て、建売/注文住宅…。その選択に正解はなく、住環境に何を求めるかによって異なりますが、うちの場合は

  • 実家がマンションだが、管理組合など運命共同体の仕組みが辛そうにみえた
  • 建売は立地を重視する傾向があり、建物の性能に不安を感じた
  • 自分の住環境を作るという、一生に一度あるかないかの体験をしてみたい(究極の創作)

といった理由で、新築の注文住宅を選択しました。

家づくりの大まかな流れを把握する

家の建築はまったくの未経験なので、まずはざっくりと全体の流れを掴むことにしました。

書籍で流れを掴む

現代はインターネット経由で無限の情報にアクセスできますが、玉石混交なそれらの質を初学者が見定めるのは困難です。最初のうちは書籍でまとまった情報を得るのが効果的と考えています。

いくつかのレビューを参考に、こちらの本を選びました:

全編マンガで内容はざっくりとしていますが、大枠を掴むにはちょうどよい塩梅でした。例えば「ハウスメーカーを見学したときのアンケート用紙は気軽に書くべきではない」なんて話は、ハウスメーカー巡りをはじめる前に知っておきたかったですね…。行動をはじめる前に一定レベルの武装をしておくべきでした。

Scrapboxで情報整理

学んだことは逐一Scrapboxにメモしていきました。雑にいうとWikiのような使い勝手のメモツールです。

家づくりの情報が詰まったScrapbox

多くのメモツールはフォルダー階層で情報を整理していきますが、どう分類すればよいかまだ把握できていない未知の領域には不適です。その点、Scrapboxは整理しないままとにかく書き殴れますし、それでいてあとから自然とネットワーク構造が浮かび上がってくる不思議な使い心地があるので気に入っています。

家のコンセプトを定める

家の建築は、決断すべきことが次から次へと無限に出てきます。迷ったときの指標となるコンセプトをひとことで定めておくと便利です。このあたりはデザイン業務と一緒。

ちなみにうちのコンセプトは、「フルリモートの共働き夫婦が、うさぎと長く暮らす家」です。少し分解すると、

  • フルリモート共働き→作業部屋の充実
  • うさぎと暮らす→夏は涼しく冬は暖か
  • 長く暮らす→災害に強い土地・建物、高い保守性、老後も機能する間取り

これらが柱となります。そのほか、

  • ゆとりある静かな環境が好き→郊外の土地、第一種低層住居専用地域
  • 対面が当たり前の世界が戻ってくるかもしれない→都内に出られる駅徒歩・通勤時間
  • 寒い時期は光合成したい→日当たり重視

といったように、重きを置く要素を抽出しながら整理していきました。

ハウスメーカーを選定する

コンセプトが定まったら、次はハウスメーカーの選定です。

ハウスメーカーはそれぞれ強みを持っています。木造が得意/鉄骨が得意、断熱性能がよい、耐震性が高い、間取りの自由度が高い、お洒落、コスパがよい、…などなど。カタログを取り寄せ、住宅展示場に赴き、価格帯やコンセプトのマッチ度を見ながら、条件を満たすハウスメーカーを選定していきました。

価格の面では、目に見えやすい初期コスト以外にも、建物や設備の保守コストがライフプランに大きく効いてきます。構造躯体や外壁、屋根やバルコニーの防水、換気系、太陽光パネルを採用するならバッテリー、パワーコンディショナーなどの電気系などなど…。何年ごとにどのくらい費用がかかるのか、インターネットで事例をあたったり営業さんに問い合わせたりして見積もりました。自信のあるメーカーほど具体的な数値が出てきますが、そうでないところは「まあ大丈夫じゃないですか?」みたいな曖昧な返答が多い印象でした。

また、重視する項目のひとつに保温性がありましたが、どうやら保温性能を高めるためには窓や断熱材の材質・厚みと気密性が重要らしいことがわかってきました。そして気密性を高めるならば、構造上は木造のほうが有利のようです。

有名なメーカー、隠れたメーカー

広告で名前を聞くような有名なハウスメーカーはたいてい近場に住宅展示場がありますし、インターネットでの情報も豊富なので雰囲気が掴みやすいです。

一方で、広報活動をあまりしていないメーカーや、地元密着型の堅実なメーカーも存在します。こういったメーカーに出会うことはなかなか難しいのですが、ここでもスーモカウンターが役に立ちました1

こちらの要望をヒアリングした上でマッチ度の高そうなメーカーを紹介してくれるので、シンプルに打率が高いことに加え、対応してくれる営業担当が軒並み所長レベルの猛者ばかりで強いです。(なぜかというと、スーモ経由の流入が大きく、ここを逃すと内部の評価制度において大きな損失となるから気合いを入れているのだ…と話してくれました。なるほどですね)

実体験は説得力がある

うちは最終的に6社ほど巡りましたが、決め手となったのは実際に住んで暮らしている身内の体験談でした。気になるメーカーの家に住んでいる人が近くにいるなら、お邪魔して話を伺うのがもっとも説得力があってよいですね。

また、これは余談なのですが、「80歳を過ぎたあたりで階段の上り下りは四つん這いになるので、老後は1階のみで暮らせるように考慮しておくべき」といったリアルな声(怖い)も聞くことができ、やはり実体験に勝るものはないなあという気持ちになりました。

土地を探す

ハウスメーカーが決まったら土地選びです4

土地を選ぶ際にも、駅やコンビニまでの距離などなど膨大な数の評価軸がありますが、個人的に重視したのは災害耐性と将来性です。

土地の災害耐性

国土交通省が公開しているハザードマップを参照すると、過去の洪水履歴や地形分類による災害リスクなどを知ることができます。

洪水浸水想定区域の例(鎌倉駅付近)

また、国土地理院の地理院地図を使うと、土地の高低差を3D表示で確認できます。

地理院地図3Dに切り替えるメニュー
高低差の3D表示の例(鎌倉駅)

この3Dデータはダウンロードできるので、3DモデリングソフトのBlenderに取り込んで水面を追加すれば、簡易的な洪水シミュレーションも可能になります。これは周囲の高低差のイメージを把握するのに役立ちました。

簡易的な洪水シミュレーションの例(鎌倉駅)

災害は命の危険がありますし、金銭的な被害も大きくなり得ます。火災保険で補填されたとしてもほんの一部ですし、基礎がやられて建て直し…なんてことになればライフプランがめちゃくちゃになってしまうので、危険そうなエリアははじめから選択肢から除外しました。

土地の将来性

将来性を考える上でまず考慮したのが用途地域です。土地にはそれぞれ用途が定められており、例えば「第一種低層住居専用地域」は良好な住環境を守るための地域であり、高層の建物や商業施設などが建てられない決まりとなっています。周辺環境を長期的に考えていく上で、どの用途地域の土地を選ぶかは非常に重要な選択となります。

また、国土交通省が進める都市計画のひとつに、立地適正化計画なるものがあります。 立地適正化計画 (市区名)都市計画マスタープラン (市区名) のようなキーワードで検索すると、各地方自治体が都市計画をどのように考えているかをまとめたPDF資料が見つかるでしょう。あくまで計画であり盲信するのは危険ですが、土地の将来性を判断する材料のひとつに加えました。

都市計画マスタープランの例(さいたま市)

日本の人口は減っていくことが確定しており、都市機能は中心から離れたところから順に縮小を迫られるでしょう。未来に思いを馳せながら、少しでも取り残されない土地を選んでいきたいものです。

土地は自力で探し出す

土地探しには、賃貸物件を探すときにもお世話になったライフルホームズスーモなどのサービスを利用しました。エリアや価格帯などの条件を設定し、メール通知で新着をチェックする毎日。

同じ土地が何度も出てきて日々の確認作業を妨げるので、クライアント側でブロックできるようにChrome拡張を書いて効率化を図りました。詳細ページのURLから土地のIDが抽出できたので、それを利用して土地の同一性を判定しています。

不要な土地をブロックするChrome拡張

土地探しについては、ハウスメーカーの営業担当もそれなりに手伝ってはくれますが(契約して家を建ててほしいので)、最終的には自力で探し出す覚悟をしておくのがよいと思います。彼らは複数の顧客を抱えて常に忙しいですし、アクセスできる情報についてもわれわれ一般人とそれほど差はないように感じました5

それとは別に、地元の不動産屋しか持っていないローカルな情報もあるようです。土地探しの地域を絞っている場合は、現地見学などで生まれたつながりを大事にしておくのがよいと思います。先方に条件を伝えて声かけしてもらえるようお願いしておいたところ、まだインターネットに掲載していない土地をいくつか優先的に紹介してくれました。営業さんも言っていましたが、不動産業界はウェットなコミュニケーションが重視されるようです。

Blenderで日照シミュレーション

土地を選ぶにあたり、日当たりは個人的に重要度の高い要素です。しかしながら、現地見学で見られる日照はそのときの天候や時間帯に左右されますし、他の季節の様子はわかりません。測量図などの資料を参考に、Blenderで土地の日照をシミュレートしてみることにしました。

土地の日照シミュレーションの例

幸い、Blenderには「Sun Position」という標準アドオンがあり、緯度経度と日時を入力することで自動的に光源を設定してくれます。便利!(なお、途中までこれに気づかずPythonのスクリプトで再発明しかけました…)

Sun Positionはデフォルトで無効になっているので、利用する際は手動で有効化する必要があります。詳細な手順についてはKuniwak氏の記事をどうぞ。

よい土地を見つけたら光の速さで

条件のよい土地は滅多に出ませんが、出たときは時間の勝負。自分たちと同じように土地を狙っている人たちがたくさんいるので、見つけたらすぐに見学へ行き、数日中(できれば当日)に決めるくらいの覚悟が必要です。

とはいえ過度な焦りは禁物。土地との出会いはご縁であると割り切り、よさそうな物件をいくつか逃して悟りを開くくらいがちょうどよいのかもしれません。物件を逃すたび、本気で葛藤したあとではじめて見えてくる本音みたいなものが炙り出されていくのを感じました。

そんなこんなで、本格的に土地を探しはじめてから購入に至るまで半年ほどかかっています。

間取りを考える

土地が決まったら、本格的に間取りを検討していきます。

本来、ここからはハウスメーカーの設計士の仕事になりますが、彼らが設計してくれるのは一般的な生活の間取りであって、それが自分たちの生活様式に適しているかはわかりません。また、設計士との打ち合わせ回数はどのメーカーでも4, 5回程度が目安となっており、じっくりと検討する時間の余裕がありません6

日々の生活を一番よく理解しているのは自分たちです。あらかじめ脳内で検討を重ねておくことで、設計士と協力しながら間取りを作っていくことができるようになります。

間取りの基礎を身につける

間取りの考えかたの基礎については、『間取りの方程式』が非常に参考になりました。

もともと建築学科の講師が生徒や若い設計士に向けて書かれたものらしく、長年培われた方法論が設計者の目線で解説されています。職業柄か性格か、何事も作り手の考えが気になってしまう自分にはぴったりのアプローチでした。

設計士のタマゴ向けとはいえ、内容は平易にまとめられており、図も豊富で読みやすく(絵が本当に上手い…!)、純粋に読みものとして楽しめる内容でした。我が家の外形や階段の配置、導線設計にしっかりと活かされています。

そのまま続編の『住まいの解剖図鑑』も一気読み。トピックごとに掘り下げた解説は引き続き興味深い内容ではあるものの、自宅の間取りを考えるにあたってはひとまず前者のみで十分と感じました。

2次元で間取りを考える

ハウスメーカーと一緒に土地選びを進めていたならば、先方が土地に沿った間取りの素案を出してくれていると思います。これを土台として、まずはFigmaなどのデザインツールを利用して2次元で間取りを考えていきます。

間取り検討過程の例

ソフトウェアの世界もそうですが、設計というのは2回3回と壊して作り直すごとに洗練されていくものです。とはいえ、現実世界の家を気軽に壊して建て直しなんてできないので、仮想的に破壊と創造を繰り返して精度を上げていきます。(というか、巨大な物理の建造物を、たった数回の打ち合わせを経てあとは一発勝負なんて怖すぎませんか…?)

Figmaの場合は「Components」という部品を再利用するための仕組みがあるので、そういったデザインツールの機能を活用すると検討作業が楽になります。

よく使うものを部品化しておくと検討が楽になる

このFigmaによる素案を設計士さんと共有しながら検討を進め、最終的にはそのうちのひとつが土台として採用されました。

3次元で日照や間取りをシミュレートする

よさそうな間取りができてきたら、再びBlenderを使って立体化してみます。立体化することで、建物も含めた日照や室内外の見えかたをシミュレートできるようになります。

立体化した間取りの例

モデリングする際に気をつけておくとよいのが、スケールを実寸に合わせて作成すること。適当なサイズで作成してしまうと、後述する光のシミュレーションやVRでの確認の際に単位が合わず、調整に苦労することになります。

スケールは実寸に合わせておく

BlenderにはWalk Modeという視点移動モードが用意されており、PCゲームで馴染みあるWASDキーでの視点移動が可能です。3次元空間を実際に歩いてみることで、部屋同士のつながりや外の見えかたへの理解が深まりました。

立体になった家をキーボードで歩く

それにしてもBlenderは本当に便利ですね。このあと、家づくりの最終局面には照明や外構の検討が控えていますが、この際もしっかり活躍してくれそうです。

VRでリアルなサイズ感を把握する

ここまででも十分ではありますが、サイズ感がいまいち掴めなかったため、家にあるMeta Quest 2(旧Oculus Quest 2)を使ってVRで確認してみることにしました。

Windows機があればBlender単体で手軽にVRプレビューできるようなのですが、我が家にはMacしかありません。仕方がないので、three.jsWebXR Device APIを利用したWebアプリを作成し、内蔵のブラウザー経由でプレビューできるようにしました。

VRでサイズ感を確認

BlenderのモデルはglTF形式でエクスポートしたものを読み込みます。影をベイクすると質感が上がってよりリアリティが増すと思われますが、今回はそこまでは必要なさそうなので省きました。

WebアプリのコードはGistに置いておきます。検証用なので簡素な作りですが、よろしければ参考にどうぞ。

作りとしては普通のWebアプリと変わりありませんが、VRモードに切り替えるボタンを簡単に作成できる VRButton というクラスが、three.jsのexamplesに含まれているのでこれを利用しました。

import {VRButton} from 'three/examples/jsm/webxr/VRButton';

...

document.body.appendChild(VRButton.createButton(renderer));

VRモードではカメラの位置や角度がヘッドセットの値で上書きされてしまうので、スティックなどによる移動・回転はカメラの親オブジェクトに反映しています。

// Dolly for keeping the camera transform
const dolly = {
  t: new Three.Object3D(),
  r: new Three.Object3D(),
};
dolly.t.add(dolly.r);

// Camera
const cam = new Three.PerspectiveCamera(75, 800 / 600);
...
dolly.r.add(cam);
scene.add(dolly.t);

なお、WebXR関連の機能を利用するにはSSLが必須となっているので、ローカルサーバーを立ち上げる前に適当な証明書を生成しておく必要があります。

実際にVRで体験してみると、サイズ感がリアルに伝わってきてとてもよいのです。慣れない環境で苦労したけど作ってよかった…。

以前、仕事でお世話になったプロジェクトのメンバーが、「VRってリアルなサイズ感が伝わる唯一のデバイスで、そこに価値があると思うんだよね」と言っていて、とても印象的だったのでよく覚えているのですが、本当にそのとおりだな〜と実感しました。

つづく…

本記事はKuniwak氏の記事とタイミングを合わせて公開しましたが、こちらはまだ設計士さんとの打ち合わせ段階で、電気周りや外構などの後半戦が残っています。このあとのフェーズも終わりしだい本記事に追記する予定です。

ああ〜〜〜がんばって労働せねば。Webサイトやモバイルアプリのデザイン・開発、各種印刷物のイラスト・デザインなどなど幅広く承っておりますので、お気軽にご相談くださいませ。もうすぐ事例公開できそうなプロジェクトもいくつか控えていますので、またご報告します。


  1. スーモカウンター、どうにもステマ臭いですがアフィリエイトなどは一切なく、いちユーザーとしての率直な感想です。事前の印象をよい意味で裏切られました。
    ※追記:「スーモカウンター自体は無料だが、そのぶん見えないところで施主負担になっているのでは?」との指摘がありましたが、ハウスメーカーによっては値引きのルールが曖昧ですし、いくらでも調整可能である点は考慮しておくべきかもしれません。うちはけっきょく他のメーカーを選んだので、実際どうかまでは確かめられないのが残念なところ。 ↩︎ ↩︎

  2. 家計簿サービスのCSVデータは縦方向に日付が並んでいます。このあと解説しますが、ライフプラン検証のために家計簿との連携をするならば、ここは揃えておいたほうがよいだろう、ということです。 ↩︎

  3. 現状Money Forwardがあまり気に入っていないというのも理由のひとつです。少なくとも有料会員なら、広告非表示くらい設定させてほしいものです…。(自社広告がオフにできず、アプリを立ち上げるたびに全面広告が出てきてウッとなる) ↩︎

  4. 先に土地を購入するケースもあるようですが、好みのハウスメーカーを選べなくなる危険性があります。例えば上棟にクレーンを用いる工法では、クレーン車が入れないほど狭い道に面した土地には建てられません。特別な理由がなければ、ハウスメーカーを先に選定するのがよいと思います。 ↩︎

  5. あえて挙げるとすれば、REINSという不動産屋限定のシステムにアクセスできる点が異なりますが、出てくる物件にそれほど違いがあるようには感じませんでした。 ↩︎

  6. 希望すれば打ち合わせの回数自体は増やせるはずですが、伸ばすほど土地の決済から竣工までの期間が延び、つなぎ融資や住宅ローン控除などの理由でこちら側が不利になるという圧がかかります。いずれにせよ早く決めねばならないのです…。 ↩︎

Share: