もうすぐ新年度がはじまりますね。個人的には大きな変化がたくさんありそうです。新たな門出に向けて、まずはポートフォリオサイトとこのブログを統合・リニューアルしました。
前回ポートフォリオを更新したときの記録が残っています。
余計な要素を取り払い、広く小奇麗に仕上げてみました。セリフ体を採用したのはこれがはじめて。
デザインの腕を着実に上げ、進歩していること自体は間違いなさそうです。しかしながら、小綺麗にしすぎるあまり自分らしさを失ってしまったようにも見えます。
トップページのこのエフェクトは何だろう?覚えたてだった技術、シェーダーを活用した格好よさげな何かではあるけど、文脈も意味も特にない。
なぜセリフ体を採用したのだろう?自分ってそんなに綺麗にまとまってる人間だっただろうか。無意識のうちに、流行や周囲の好みに流されてしまったのかもしれない。
ポートフォリオは自分という存在を表現する場。他の誰にも遠慮することなく「好き」をめいっぱい詰め込める場所ということだ。もっとのびのびとデザインしないと。
自分の「好き」とじっくり向きあってみた結果、出てきた要素は…。
これらを表現に落とし込んでいきました。
新しいトップページ。中央にあるのは自室です。うちへ遊びに来たことある人なら見覚えあるかも…?
この部屋から周囲へフワッと広がるのは、これまで携わってきた/作ってきたものたち。すべて80x80ピクセルの正方形に収まり、中でそれぞれの世界が広がっています。
おしごと一覧ページ。こちらでも、ひとつひとつの世界を大事に扱うようにデザインしました。
前回の時点では、綺麗に整えるレベルで手一杯になってしまい、まだデザインを制御しきれていない実感がありました。
そんな段階を越えて少し落ち着き、デザインのゴールまで考えられるようになったことが今回の進歩でしょうか。仕事でも本格的にデザイナーとして稼働していくことが増えたなかで、「クライアントが大事にしていることは何か?」「その中で本当に大事かつ、いま取り組むべきことは何か?」「そのためには何をどう表現すべきか?」といったところを突き詰め、非デザイナーにも伝わるよう整理・説明する努力を続けているのが実を結びつつあるのかもしれません。
今回はブログも併せてフルリニューアル。初期(2012年ごろ)からほとんど変わっていなかったやばいデザインを一新しました。
旧版はまとまりのない色味だったので、プライマリーカラーを好きな色であるネイビーに設定。この色相(230°)は、拙作のテキストエディター用テーマ「Iceberg」の基調色でもあります。ライフワークになりつつある作品から拝借した文脈。これも自分らしさの要素のひとつですね。
ちょっと技術的な話もしておくと、WordPressで稼働していたのを廃止し、Hugoという静的サイトジェネレーターに移行。ポートフォリオ含めすべてこれで生成するようにしました。
WordPressはWebでアクセスできる管理画面が用意されていて、コードを書かない人たちにとってはとても便利なものだと思います。しかしながら、エンジニアとして使うとなると話は別で、その性質と中身の実装はちょっとなぁ…というのが正直な感想です。そんな負の感情が、ブログの執筆を遠ざける理由にもなっていました。
新環境では愛用するテキストエディターで、しかもMarkdown形式で執筆できます。頻出する部品はShortcodeとして切り出せばいい。この気持ちよさ…!
新年度は大きな変化がいくつもあり、個人的には挑戦の年になりそうです。
前職の某大手メーカーを辞めてからは、深津さんの会社である「Art & Mobile」でお世話になっていました。…というのは内情で、表側から見ると「THE GUILD」の一員として動いていました。
前職を辞める際にやや無茶した結果、辞めることだけが先に決まってしまいどうしよう…とオロオロしていたのですが、そんな自分を受け入れてくれた深津さんには感謝しております。
あれから4年が経ち、このところは働きかたにもやもやすることが増えてきて、このままではまずいなーと思っていました。せっかくの機会だし、このあたりでいろいろやってみるか!と思い立った次第です。(人生一度だし。失敗しても死にはしないはず…)
そんなこんなで、今年度いっぱいでArt & Mobileを辞め、独立にチャレンジしてみることにしました。引き続きTHE GUILDには所属しつつ、個人としての活動も広げていければと考えています。
ご縁がありまして、新年度から多摩美術大学 統合デザイン学科の非常勤講師に就任することになりました。
教えること自体は大好きで、内容はこれまで開催してきたインタラクティブコーディング勉強会に通ずるところもあり、とても楽しみです。が、同時に「教育」というとても重要な任務を背負うプレッシャーにどきどきしております。表現の手段・道具としてのプログラミングの可能性や楽しさを伝えられるといいな。がんばります。