監修を担当しました『Generative Design』の日本語版、一部の書店では先行販売されていましたが、ついに発売日となりました。おすすめポイントを交えつつ紹介させてください。
手にとってまず驚くのが、とんでもなく重くて厚いということ。自分の所有している書籍の中でも群を抜いた、圧倒的な存在感。488ページのボリュームは伊達じゃない。
とても重いから、攻撃力が高い。間違っても人の頭めがけて角を当てにいってはいけない。とても厚いから、防御力も高い。普通の弾丸なら受け止められる気がする。実際どうなんだろう。
GENERATIVE DESIGN買って届いたんだけどこの厚みは予想してなかった😂😂😂 撲殺できる。
— Namika ⌘ 灰色ハイジ (@haiji505) February 25, 2016
日経WOMENとの比較です。 pic.twitter.com/vXIHSDibcH
「Generative Design ―Processingで切り拓く、デザインの新たな地平」届いた。人が殺せそうな厚さの本ではあるけど結構いい内容。4月に入ってから勉強しよう。
— KINOSHITA Fumichika (@kinofumi) February 25, 2016
印刷の質が本当によい。表紙は美しいし、中身は全編にわたってカラー。持っているだけでも、本棚に並べるだけでも何だか嬉しくなる。いくつかの作例は見開きでバァーンと載っていて、その迫力に圧倒される。「大きいは正義やで」という声が聞こえてくるようだ。
すべてのサンプルコードがWebからダウンロードできる。各々について動画あるいは静止画が添えられているので、買う前に雰囲気を確認する用途でも使えそうだ。
(公式サイトによると、日本語版は3/9公開予定とのこと。それまでは英語でがんばろう)
プログラミングのことがあまりわからなくても、まずはサンプルをダウンロードして、動かしてみるところからはじめられる。パラメータを少し変えるだけで、表情が劇的に変わるということが体験できる。まずはマウスを動かして値を変えてみて、次にコードを少し編集してみて…。「こことここを入れ替えたらどうなるだろう?」「この部分を書き換えるとどうなるかな?」そうやって手を動かしながら、少しずつ世界を広げていけるようなサンプルばかりだ。
ジェネラティブデザインのバリエーションの増やしかたに、「基本要素の掛け算」がある。例えば「色」と「形」という要素を組み合わせてみたり、「マウスの位置」という要素を他のスケッチのパラメータとして組み込んでみたり。身につけた基本要素=「引き出し」の数が、新しいスケッチを生み出す際に活きてくる。
本書は圧倒的なページ量で、その基本要素を広くカバーしてくれている。サンプルのパラメータを変えながら自分のものにすることで、生み出せるバリエーションは乗算的に増えていく。
日本語版のお話をいただく前から、英語版にはたびたびお世話になっていた。ネタに困ったときにパラパラとめくり、美しい作例を眺めながら新しいアイディアが降りてくるのを待つ…みたいな使いかたをしていた。
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監修を担当したことを除いても、自信を持っておすすめできる一冊です。その豪華な仕様のためか、印刷部数はかなり少なめのよう。気になるかたは、ぜひ店頭で手にとってみてくださいませ。
JDNに掲載されている編集のかたのコメントも必見です。溢れる愛が伝わってきます。