時代の流れとともに、iOSの開発環境も進化しています。 Objective-Cの言語仕様やフレームワークは洗練され、より簡単に、よりスマートにアプリが開発できるようになってきています。
そんなiOSの最新動向をカバーするのが、この「iPhoneアプリ開発エキスパートガイド iOS 6対応」です。
iOS端末が世に広く普及したこともあり、一昔前と比較すると、たくさんの開発本が出版されています。 選択肢が増え、店頭で迷ってしまう方も多いでしょう。
買う側は、その多くの中から、一冊を選ぶ理由が必要なのです。
というわけで、この本はこんな人におすすめ。
タイトルに「iOS6対応」と書かれているとおり、iOSの最新動向をしっかりカバーしています。
柔軟なレイアウトを実現するCollection View、ビューの遷移構造を視覚的に構築するStoryboard、高度なレイアウト指定が可能なAuto Layout、カメラアプリをつくるときに避けては通れないAVFoundation/Core Image…などなど、まとめて学べるのはとてもうれしい。
先日のフラットデザインの発表でお話した、iOS5以降で使えるUIAppearanceも、20ページ以上のボリューム・図入りで丁寧に解説されています。
日本のiOS界の先陣をゆく、おそらく最強のメンバーです。 個人のブログを持ち、日頃から情報発信をしている方も多く、iOS開発に携わっている人なら一度はお世話になっているのではないでしょうか。
これだけの方々が執筆する内容ですから、安心して読むことができるわけです。
この本の第1章は、「iOS 6の新機能」。 Xcodeのセットアップ方法など、開発本でよく見かける初歩的な内容がばっさり省かれています。
開発本を選ぶ際、 「環境設定は終わっているから、この前半の20%くらいは要らないなぁ。もったいない」 なんて思うことが結構あるので、これはうれしい構成です。
後半の3章分は紙面に掲載しきれず、PDFとして配布されています。 公式サイトから誰でもダウンロードできるので、どのような雰囲気で書かれているのか、購入の参考にするにはもってこいです。
信頼の執筆者陣による、iOSの最新動向をカバーした中上級者向けの開発本です。 機能ごとに章が分かれているため、リファレンス的な使い方にも向いています。
開発本のよいところは、執筆者が整理して解説してくれる分、学習時間が短縮できること。
「iPhoneアプリ開発エキスパートガイド iOS 6対応」は、最新技術を駆使して「攻めのiOS開発」を目指す人にとって、とても心強い武器になってくれます。