エネループのデザインが一新されて、話題になっているようです。
一言でいうと、「エネループのロゴ、パナソニックのものとすり替えておいたのさ!」
サンヨーがパナソニックに買収されてから、エネループが廃止されやしないかと心配していましたが、まさかこんな形で変化が訪れるとは。 ブランドが維持されただけ、まだよかったと考えるべきか…。
言ってみれば、自分はエネループのファンなのです。
マジクマにエネループ。
懐中電灯にエネループ。
先日の誕生日プレゼントでも、エネループをいただいていたり。
気づいたら、最近買った電池はエネループだけだった。 なんでだろう?
「えねるーぷ」。
言いやすいし、覚えやすいし、かわいい。 「あぁ、エネルギーがまわって充電池なんだよね」って、何となくわかる。
ふと、カヤックコピー部の発表資料を思い出した。 ブランドやアプリの名前を考えるときなどに、とても参考になる資料。
言われてみればすごく簡単で、当たり前のことなんだけれども。
愛情のあまり凝った名前をつけたくなる衝動を押さえるのは大変だし、他とかぶらないように試行錯誤すると、やっぱり複雑なものになってしまう。
名前をつけるっていう仕事は、想像以上にむずかしくて、大事なことなのです。
「エボルタ」は…ちょっとゴッツいなぁ。
エネループのブランドデザインを考えた人、心から尊敬します。本当にすごい人です。 なんたってこれだけで、エネループって分かるんですから。
これまでになかった、「白地にキラリと光る青」という清楚なデザインが、脳に直接焼きつけられる。
ロゴの丸みを帯びたフォントも、名前のかわいさとマッチしていい感じだったのだ。
フォントは自社で開発したものらしい。
親しみやすい名前と、一度見たら忘れないデザイン。 これだけ突き抜けた個性があると、いつしかカテゴリを超えるようになる。
iPhoneが「携帯電話」ではなく「iPhone」と呼ばれるように、エネループは「充電池」の枠を超えて「エネループ」になった。
親の世代が「エネループ買ってきて」とか、「エネループどこにある?」なんて言い始めたら、もう立派なもの。
エネループが築いてきたブランドイメージをそのまま流用しつつ、ロゴだけ替えてしまったこと。 今までのエネループロゴは、邪魔だと言わんばかりに目立たない位置に追いやられてしまった。
こうなると、親しみを感じていた人は、
「ぼくらのエネループが乗っ取られた!おいしいところだけ持っていかれた!」
と思うんじゃないかな。
パナソニックとしてのブランド戦略もあるのでしょうが、ぼくが好きなのは「パナソニックの充電池」じゃなくて、やっぱり「エネループ」なのです。
個人的にはもちろん、前のデザインの方が好み。 今のうちに買いだめしておこうか、けっこう本気で迷っている。
限定色のセットも気になる。
「気が変わったのでやっぱり戻します!」なんて言ってくれないかなぁ。
エネループのデザインに言及した取材記事を見つけました。
あぁ、本当にもったいない。